こんにちは!ばあばです。
子どもたちが小さい頃、じいじの会社の社宅に住んでいました。
その社宅は戸建てで小さな芝生の庭があってサルスベリの木が1本植わっていました。サルスベリには夏になるとたくさんセミの抜け殻が付いてました。
その根っこでセミの幼虫がたくさん育っていたんでしょうね。いつもは抜け殻を見つけるんですが、ある朝中身が入ったセミの幼虫が歩いてました。
ゆっくりと木を這い上がり羽化する場所を探しています。子どもたちはそれを見つけて大騒ぎ。いつもは空っぽの抜け殻のはずが歩いてるんですから!
そこで、セミの幼虫をそっと捕まえて家の中のカーテンにとまらせました。幼稚園に行く前に脱皮をしてしまうかなとみんなで羽化を待ちました。
ところが!よくテレビで見てるセミの羽化はスピードが速めてあります。実際の羽化は本当にゆっくり、ゆっくり、、、背中がわれ始めてからセミが脱皮し終わるまで3時間くらい掛かりました。
幼稚園に行く時間にはとても間に合いません。でも、目の前でセミの羽化が見られるチャンスが今度いつ来るでしょうか?通常は深夜に羽化すると言われてます。朝早く土から出てくるうっかりさんに出会える可能性は限りなくゼロに近い気がします。
そこで上の2人は幼稚園を休み、3人でセミが羽化するまで見守りました。青白いセミがきれいに割れた背中から出てきて頭が後ろに下がり、また少しずつ身体を持ち上げ自分の抜け殻につかまる。驚異の腹筋力!
次はしっぽや折りたたまれた羽が出てきて、それが少しずつ広がっていく。長い長い時間をかけて色がついていきセミになる様子をじっくりと観察できました。
虫が大好きなクマなどはもうセミから離れようとはせず、見つめていました。実際に時間をかけて目の前で幼虫がセミになっていくのです。
やがてセミは準備ができたのかふっと飛び去って行きました。
ありがとうよ!また会おうぜ!と言ったかどうか定かではありませんが、その日は幼稚園に行くために作ったお弁当をセミが鳴くうるさい庭で食べて、大満足で遊びました。
子ども達はあの経験をまだ覚えているのでしょうか?一度聞いてみたいと思っています。